【用語解説】FOMC

FOMCとは

FOMC（連邦公開市場委員会）とは、アメリカの中央銀行システムである連邦準備制度（Federal Reserve System, FRS）が開く重要な会合です。

この委員会（FOMC）は、公開市場操作（OMO）を通じてアメリカの金融政策の方向性を決定する役割を担っています。具体的には、国内の経済状況に合わせて、金利の水準を調整することで、経済の安定や成長を図るのが主な任務です。

 

FOMCは、12名のメンバーから成り立っており、その構成は連邦準備理事会の理事7名と、ニューヨーク連邦準備銀行の総裁、そして残りの連邦準備銀行の総裁の中から持ち回りで選ばれる4名で構成されています。

これらのメンバーは、アメリカ経済に最も利益をもたらす金融政策を議論し、必要に応じて金利の目標を設定します。

 

投資家がFOMCに注目すべき理由とは

投資家がFOMCの動向に注目する主な理由は、その決定が金融市場全体に直接的な影響を与えるからです。

FOMCが決定する金利目標は、フェデラル・ファンド・レートに直接影響を及ぼし、これが他の金利（住宅ローンの金利や貯蓄口座の利息など）にも影響を及ぼします。

したがって、FOMCの会合や公表される議事録、発表内容は、市場における短期的な変動はもちろんのこと、長期的な投資戦略にも重要な影響を与えることになります。

 

さらに、FOMCの決定は経済全体の健康を映し出す鏡のようなものであり、その発表から、投資家は、経済の現状や将来の見通しに関する重要な手がかりを得ることができます。

例えば、FOMCが金利を引き上げると決定した場合、それは経済が過熱している可能性があると解釈されることが多く、インフレ対策としての引き締めが必要であると判断されるため、株価にはネガティブな影響を与えることがあります。

逆に、金利を引き下げるとの決定は、経済を刺激しようとする措置として受け取られ、市場にポジティブな影響を与えることが一般的です。

 

このように、FOMCの活動は金融市場だけでなく、広範な経済活動にも深い影響を与えるため、投資家はそのすべての動きを注視し、適切な投資判断のために情報を収集し続ける必要があります。