用語解説

【用語解説】格付け会社

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格付け会社とは

格付け会社とは、主に債券の発行体の信用度を評価し、そのリスクを格付けする専門機関です。

格付け会社は、企業や政府が発行する債券の返済能力を評価し、格付けが高いほど、債券のデフォルトリスクが低く、発行体の財務的安定性が高いことを示しており、投資家が投資判断を行う際の重要な情報を提供しています。

代表的な格付け会社として、スタンダード&プアーズ(S&P)、ムーディーズ、フィッチ・レーティングスの3社が挙げられます。

格付け会社は、それぞれ独自のレター・ベースの格付けシステムを採用しており、S&Pとフィッチが「AAAからDまで(AAAが最高、Dはデフォルト状態)」、ムーディーズが「AaaからCまで」の格付けを用いています。

 

格付け会社は、債券が発行された時点で初めて格付けを行い、定期的にその格付けを再評価します。

この評価には、企業の財務状況、業界のリスク、マクロ経済的要因などが考慮され、財務諸表の分析、キャッシュフローの評価、負債比率や収益性の測定、業界の特性やリスクの評価、そしてGDP成長率やインフレ率などのマクロ経済指標が分析されます。

 

格付け会社の信用度と位置付け

格付け会社は、信用格付けを通じて市場に有用な情報を提供し、投資家が適切な投資判断をするための手助けをしています。これにより、投資家は調査コストを節約でき、簡単にリスクの低い投資先を選択することができるとされていました。

 

しかし、2008年の金融危機以降、特に住宅ローン担保証券(MBS)に対して高格付けを与えたことにより、格付け会社は大きな批判を浴びました。

このため、格付け会社の格付けが常に完全に信頼できるわけではなく、投資家は他の情報源とも合わせて総合的に判断する必要がでてきました。

 

また、格付け会社は規制の枠組みの中で運営されており、米国では、証券取引委員会(SEC)が格付け会社を登録、規制、監督しています。

SECは、格付け会社に対して独立性の確保や利益相反の回避、公正かつ真実な格付けの提供を求めており、格付け会社の透明性と信頼性が向上を求めています。

 

このように、格付け会社は投資家にとって重要な役割を果たしていますが、その信頼性には限界があり、投資家は常に自身の判断で慎重に情報を見極めなければいけません。

 

とはいえ、投資を行う際に、格付け会社の情報を活用することは非常に有益であり、格付け会社の信用格付けは、投資先の信用リスクを評価するための重要な指標であることに変わりありません。

 

また、格付け会社のレポートや分析を活用することで、投資先の財務状況や業界のリスクについて理解を深めることもできます。

格付け会社は企業の財務指標やキャッシュフロー、負債比率などを詳細に分析し、それを元に格付けを行います。このような詳細な情報は、投資先を選定する際の重要な参考資料となります。

 

さらに、格付け会社の評価は市場の動向にも影響を与えます。

格付けの引き上げや引き下げは、市場での債券の価格に対する影響も大きく、ある債券の格付けが引き上げられた場合、その債券の価格は上昇しやすくなりますし、格付けが引き下げられた場合、価格は下落する可能性が高くなります。

 

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