【用語解説】信託報酬

信託報酬とは

信託報酬は、投資信託における最も重要な費用の一つであり、受益者（投資家）が信託財産から間接的に負担する費用（コスト）です。

これは、販売会社、運用会社、および受託銀行がそれぞれの業務に対する報酬として受け取ります。

信託報酬は投資信託の運用にかかるコストをカバーするための費用であり、これにより投資信託の運用が円滑に行われることが保証されます。

 

信託報酬の構成

信託報酬は主に3つの部分に分けられます。

まず、販売会社が受け取る報酬があります。販売会社は投資信託を投資家に販売し、そのためのマーケティングや顧客サポートなどを行います。このため、販売会社はその業務に対する報酬を受け取ります。

次に、運用会社が受け取る報酬があります。運用会社は投資信託の資産運用を行い、投資判断やポートフォリオの構築、リサーチ活動などを行います。これらの業務に対する報酬として運用会社は信託報酬を受け取ります。

最後に、受託銀行が受け取る報酬があります。受託銀行は信託財産の保管や管理を行い、また法令遵守の観点から信託財産の監督も行います。これらの業務に対する報酬として受託銀行は信託報酬を受け取ります。

 

信託報酬の計算方法と重要性

信託報酬は純資産総額に対する年率で表示されますが、実際には日割り計算で日々信託財産から差し引かれます。

例えば、信託報酬が年率1%と設定されている場合、その1%を365日で割った額が毎日信託財産から引かれることになります。このため、信託報酬は日々の運用において継続的に発生するコストとなります。

 

信託報酬は投資信託のパフォーマンスに直接影響を与える重要な要素です。信託報酬が高く設定されている場合、投資家のリターンはその分減少することになります。

したがって、投資信託を選ぶ際には信託報酬の水準をよく確認することが重要です。低コストの投資信託を選ぶことで、長期的な投資リターンを最大化することができます。