用語解説

【用語解説】マネーロンダリング

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マネーロンダリングとは

マネーロンダリングとは、「資金洗浄」とも言い、麻薬取引やテロ資金提供などの犯罪行為によって得られた不正な資金を、合法的な資金源から得られたように見せかける違法な行為です。

犯罪によって得られた「ダーティ・マネー」と呼ばれる資金を「洗浄」することでクリーンな資金に変えることが目的です。

金融機関は、このような不正な活動を検知し、防止するためにアンチ・マネー・ロンダリング(AML)ポリシーを導入しています。

 

様々なマネーロンダリングの手口

マネーロンダリングでは、不正に得た資金を、銀行口座に預けるなどしたのちに、複数の口座間を移動させたり、複雑な金融商品に投資するなどして、出所を隠蔽します。そして、最終的に不動産や高級車の購入、事業投資などに回されクリーンな資金として活用されます。

マネーロンダリングには様々な手口があり、代表的なものをいくつか紹介します。

  • ストラクチャリング(Structuring): 大口の現金を小分けにして複数の口座に分散する方法。これにより、1回あたりの取引額が報告基準を下回り、検出されにくくなる。
  • 現金密輸(Cash Smuggling): 現金を国境を越えて密輸し、海外の銀行口座に預ける方法
  • 商品の購入(Investing in Goods): 移動が容易な宝石や金などの高価な商品に資金を投資する方法
  • 不動産取引(Real Estate Transactions): 不動産の売買に乗じて、価格の操作や名義変更をして資金を洗浄する方法
  • カジノ(Casinos): カジノでのギャンブルを利用して資金を洗浄する方法。例えば、大額の現金をチップに交換し、後に現金化する。

 

また最近は、オンラインバンキングや暗号通貨の普及により、「電子マネーロンダリング」も横行しており、マネーロンダリングがますます複雑化しています。

オンライン決済サービスやP2P送金は、匿名性を高め、資金の出所がよりわからなくなります。プロキシサーバーや匿名ソフトウェアを利用することで、IPアドレスを隠蔽し、取引の追跡を困難にする手法なども用いられます。

また、ビットコインなどの暗号通貨は、従来の金融システムに比べて高い匿名性を持ち、違法な資金の洗浄に利用される場合もあります。

 

マネーロンダリング防止の国際的取り組み

マネーロンダリング防止は、国際的な取り組みとして重要視されています。

国連薬物犯罪事務所(UNODC)は、世界のマネーロンダリング取引が年間約8000億ドルから2兆ドルに達すると推定しており、各国政府や国際機関はAML対策を強化しています。

 

G7(主要7カ国)が1989年に金融活動作業部会(FATF)を設立し、国際的なマネーロンダリング防止の枠組みを構築しました。

アメリカでは、1970年に銀行秘密法(BSA)が制定され、金融機関に対し、1万ドル以上の現金取引や疑わしい行為の報告を義務付けています。

 

マネーロンダリングは、犯罪によって得られた資金を合法的なものに見せかける違法な行為です。

金融機関と各国政府は、AML対策を通じてこの問題に対処していますが、オンライン活動やデジタル資産の増加により、マネーロンダリングの検出と防止はますます困難になっています。今後も継続的な対策と技術革新が求められる領域です。

 

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