【用語解説】ロボ・アドバイザー / 投資マニアさとるの令和の資産運用ガイド

ロボ・アドバイザーとは

ロボ・アドバイザー（Robo-advisor）とは、人間でなく、アルゴリズムを用いて自動化された投資サポートサービスです。

一般的に、オンラインでのヒアリング（アンケート等）を通じてユーザーの財務状況や将来の目標を把握し、そのデータに基づいて投資判断を行います。

ロボ・アドバイザーの主な特徴は、自動化されたアルゴリズムによる投資サービスの提供です。

これにより、従来の投資サービスに比べてコストを大幅に削減することができ、低コストでのサービス提供が可能となりました。

一般的に、ロボ・アドバイザーは口座設定が簡単で、低コストで利用できるため、投資の初心者や小規模な投資家に人気があります。

ロボ・アドバイザーは、一般的に、現代ポートフォリオ理論に基づいたパッシブ・インデックス投資を基本戦略とし、ユーザーのリスク許容度に応じてリスクとリターンのバランスを最適化したポートフォリオを構築します。

ロボ・アドバイザーは、リバランシング・バンドを利用することで、資産クラスの目標ウェイトを維持し、市場の変動に応じてポートフォリオを最適にリバランスする機能などを自動化しており、投資家の負担を軽減します。

ロボ・アドバイザーは、2008年頃に誕生し、当初からパッシブな投資戦略を取り入れ、自動的にポートフォリオのリバランスを行うことで投資家の利便性を高めていました。

その後、技術の進化とともに、ロボ・アドバイザーの市場は急速に拡大しています。Polaris Market Researchによると、ロボ・アドバイザーの市場規模は2023年に73.9億ドルであり、2032年には720.0億ドルに達すると予測されています。

この急成長は、個人投資家の需要が高まっていることを示しています。

ロボ・アドバイザーの最大のメリットは、低コストで効率的な投資サービスが受けられる点です。

人間のアドバイザーに比べて手数料が低く、24時間いつでもアクセス可能であるため、投資の透明性が高まります。また、初心者でも容易に利用できる点も魅力です。

一方で、ロボ・アドバイザーには限界もあります。

特に、複雑な財務状況や個別の相談が必要な場合には、人間のアドバイザーほどの柔軟性や共感性を提供できません。また、自動化されたサービスは市場の極端な変動や予期せぬ事態に対して即座に対応することが難しいといった課題も残されています。

ロボ・アドバイザーは、アルゴリズムを駆使して投資を自動化し、投資家にとって手軽で低コストなサービスとなっており、その利便性と効率性から、特に若い世代の投資家に人気があり、急成長している領域です。

しかし、全ての投資ニーズに対応できるわけではなく、複雑な財務状況や特別な相談が必要な場合などには、従来の人間のアドバイザーの方が優れている場合もあり、効果的に使い分けていくことが今後必要になってくると考えられます。