有価証券とは
有価証券とは、債券や株券、投資信託など、財産的価値を有する権利を表す証券や証書のことであり、具体的には国債、社債、株券、新株予約権証券、投資信託の受益証券などが該当します。
これらは金融商品取引法第2条で明確に定義されており、広義には約束手形や小切手、商品券なども印紙税法上の有価証券に該当します。
有価証券には、通常の取引において財産的価値を直接示すものが含まれますが、投資者保護の観点から、直接的には有価証券に該当しないものの、法令上は有価証券と同等の規制を受けるものも存在します。
これらは「みなし有価証券」と呼ばれ、例えば信託受益権や合名会社・合資会社の社員権などが該当します。
代表的な有価証券
国債:国家が発行する債券であり、政府の資金調達手段の一つ。購入者は一定期間後に元本と利息を受け取ることができます
社債:企業が発行する債券であり、企業が資金調達のために発行する。
株券:企業の所有権を表す証券であり、株式市場で取引される。株式を保有することで、企業の利益の一部を配当として受け取る権利や、株主総会での議決権を持つことができます。
新株予約権証券:特定の価格で将来的に株式を購入する権利を表す証券。これにより、株式の価格が上昇した際に利益を得ることができます。
投資信託の受益証券:投資信託が運用する資産の利益を受け取る権利を表す証券。投資信託は、多数の投資家から資金を集め、専門の運用会社がその資金を運用する仕組みです。
有価証券の意義と価値
有価証券は、個人や企業が資産を運用し、資金を効率的に活用するための重要な手段です。また、これらの証券は市場で取引されるため、流動性が高く、迅速に現金化することが可能であり、これにより、投資家は資産の運用効率を高めることができます。
一方で、有価証券の取引にはリスクも伴います。
市場の変動により、証券の価値が下がる可能性があるため、投資家は十分なリスク管理が求められます。また、法令や規制によって、取引の透明性や公正性が確保されており、投資者保護が図られています。
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