【用語解説】TIPs

TIPsとは

TIPs（ティップス）とは、タイ（Thailand）、インドネシア（Indonesia）、フィリピン（Philippines）の頭文字を合わせたもので、これらの3か国が共に進めている経済的協力や自由貿易協定への取り組みを指します。

 

TIPsの注目すべきポイントは、これらの国の中間層の急増です。中間層の人口増加は、消費市場の拡大につながり、経済成長を促進する重要な要因となります。

また、TIPs諸国は、相互に補完し合う経済構造を持ち、自由貿易協定を通じてさらに経済的な結びつきを強めています。例えば、タイの製造業とインドネシアの天然資源、フィリピンのサービス業は相互に強化し合い、地域全体の経済成長を促進しています。

TIPsに似た用語としては、BRICsやVISTAなどが挙げられます。

 

TIPs諸国の特徴

タイは、製造業や観光業が主要な経済活動であり、特に自動車産業やエレクトロニクス産業が盛んです。また、近年ではデジタル経済の発展にも力を入れています。

インドネシアは、アセアン最大の経済規模を誇り、豊富な天然資源と人口ボーナスを背景に、急速な経済成長を遂げています。特に製造業とサービス業の成長が顕著であり、投資先としての魅力が増しています。

フィリピンは、BPO（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）産業が主要な経済ドライバーであり、英語を話せる労働力を活かして、多国籍企業のコールセンターやバックオフィス業務を担っています。

 

また、TIPs諸国は、持続可能な経済発展と環境保護にも力を入れています。

再生可能エネルギーの導入やインフラ整備を通じて、環境負荷を低減しつつ経済成長を追求しており、TIPsは持続可能な成長を目指す（＝SDGs）地域としても評価されています。