グローバルAIファンドは、AI関連の企業の株式に集中投資をするテーマ型のアクティブファンドです。
最近は、パフォーマンス不振から評判が悪いとの噂もありますが、実際のところどうなのでしょうか?
この記事では、グローバルAIファンドの特徴やメリット・デメリット、投資をする際の注意点を解説した上で、同一カテゴリーの他ファンドや純資産の大きい人気ファンドと、パフォーマンスや純資産、手数料などを比較し、グローバルAIファンドがどの程度おすすめできるのか考察していきます。
- グローバルAIファンドは世界のAI関連企業に投資をするファンド
- 新NISAの対象商品がどうかは確認が必要
- 為替ヘッジなしの「グローバルAIファンド」がおすすめ
- AI関連のカテゴリーでは直近3年は運用成績が他ファンドに劣後
- インデックス型株式ファンドに比べ価格変動リスクが大きい
グローバルAIファンドの概要
グローバルAIファンドは、世界の上場株式の中からAI(人工知能)の進化、応用により高い成長が期待できる上場企業の株式を選んで投資をするテーマ型のアクティブファンドです。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社が委託会社となっていますが、実質はアメリカの投資会社ヴォヤ・インベストメント・マネジメント・カンパニー・エルエルシーが投資先の選別などを行っています。運用形態は、マザーファンドに投資するファミリーファンド形式です。
グローバルAIファンドは決算頻度(年1回または年12回)と為替ヘッジの有無の違いにより4種類が用意されています。
<決算頻度 年1回>
- グローバルAIファンド
- グローバルAIファンド(為替ヘッジあり)
<決算頻度 年12回>
- グローバルAIファンド(予想分配金提示型)
- グローバルAIファンド(為替ヘッジあり予想分配金提示型)
予想分配金提示型とは、分配金を決める時期の基準価額を元に、分配金を予め提示している分配方法のことです。ただし、分配金の提示はあくまでも目安なので、下表の通りに分配金が受取れるとは限りません。
出典:グローバルAIファンド (予想分配金提示型)|投資信託説明書(交付目論見書)使用開始日:2023年6月23日
なお、2023年10月31時点の純資産は以下のようになっていて、為替ヘッジなしが人気です。
- グローバルAIファンド:約3,638億円
- グローバルAIファンド(予想分配金提示型):約1,930億円
- グローバルAIファンド(為替ヘッジあり):約340億円
- グローバルAIファンド(為替ヘッジあり/ 予想分配金提示型):約311億円
ファンドの購入手数料や運用時手数料は4種類とも同額で以下の費用がかかります。
- 購入手数料:販売会社により異なる(上限は購入価額の3.3%)
- 信託財産留保額:なし
- 運用管理費用(信託報酬):ファンドの純資産額の1.925%/年
- その他の費用・手数料:監査法人等に支払われるファンドの監査費用
有価証券の売買時に発生する売買手数料
資産を外国で保管する場合の費用
グローバルAIファンドの3つの特徴(特色)
投資信託説明書(交付目論見書)によると、グローバルAIファンドは3つの特徴(特色)を挙げています。
- AI(人工知能)の進化、応用により高い成長が期待できる企業の株式に投資
- ヴォヤ・インベストメント・マネージメントカンパニー・エルエルシーが実質的な運用
- 対円での為替ヘッジの有無により選択可能
AI企業の株式に投資
グローバルAIファンドの投資信託説明書に以下のイラストが載っている通り、グローバルAIファンドは、自動運転、ロボティクス、フィンテックなど、AIの進化、応用によって高い成長が期待できる上場企業の株式へ投資するファンドです。
出典:グローバルAIファンド|投資信託説明書(交付目論見書)使用開始日:2023年6月23日
ヴォヤ・インベストメント・マネージメントカンパニー・エルエルシーが実質的な運用
グローバルAIファンドは、ファミリーファンド方式で運用され、マザーファンドであるグローバルAIエクイティ・マザーファンドは三井住友DSアセットマネジメント株式会社が委託会社(運用の指図をする会社)となっています。
ですが、よく見ると運用に関する権限を委託しており、実際の銘柄選びは「ヴォヤ・インベストメント・マネージメント・カンパニー・エルエルシー(以下ヴォヤ)」が行っています。
出典:グローバルAIファンド|投資信託説明書(交付目論見書)使用開始日:2023年6月23日
ヴォヤ・インベストメント・マネージメント・カンパニー・エルエルシーは、米国の金融グループの1つヴォヤ・フィナンシャル傘下の資産運用部門で50年以上の運用実績があります。
運用資産残高は約43兆円(約3,231億ドル)、従業員約960人、拠点は米国及びロンドンに9拠点展開している世界的な運用会社です。*2023年3月末現在
ヴォヤによる銘柄選択は下図のように4段階を経て、最終的に40~100銘柄程度に絞り込まれるとされていますが、マンスリーレポート(作成基準日:2023月10月31日)を見ると、実際には70銘柄に投資しています。
出典:グローバルAIファンド|投資信託説明書(交付目論見書)使用開始日:2023年6月23日
対円での為替ヘッジのあり/なしの選択が可能
グローバルAIファンドは、対円での為替ヘッジのあり/なしの選択が可能です。
直近(2023年10月31日)のマンスリーレポートによると、アメリカドルの比率が93.9%と高く、為替変動リスクは、ほぼ円ドルレートの変動に左右されています。
為替ヘッジありを選択すると為替変動リスクを軽減することができまが、下図のように為替ヘッジコストがかかります。
出典:グローバルAIファンド|投資信託説明書(交付目論見書)使用開始日:2023年6月23日
為替のヘッジコストは、対円との金利差(短期金利)によりコストは変動します。短期金利の差が大きいとヘッジコストは高くなり、差が小さければヘッジコストも小さくなります。
コストを支払って為替リスクをヘッジすれば、為替の影響を受けることなく運用することができます。為替の影響がなくなると、円高の影響で株価変動以上の損失を被るリスクを回避することができる一方で、円安によって大きな利益を得るチャンスも無くなる点には注意が必要です。
グローバルAIファンドへ投資をする際の注意点
新しいNISAへの対応
投資信託説明書(交付目論見書)や毎月発行されるマンスリーレポートを読むと、グローバルAIファンド4種類とも信託期間が2026年9月25日までとなっています。
信託期間が2026年9月25日までとなると、新しいNISA成長投資枠の対象基準の信託期間20年以上を満たしていません。
委託会社が約款変更を行うことで信託期間を延長することもできますが、今のままだと新NISAの対象となることなく、残り3年弱で運用が終わる可能性もあります。新しいNISAでの投資を考えている方は、こまめに三井住友DSアセットマネジメント株式会社のHPを確認するようにしましょう。
騰落率の振れ幅
もう1つの注意点は、他の資産クラスと比べてAI分野に絞った運用を行うため騰落率の振れ幅が大きい傾向がある=リスクが高い点です。下のグラフは、最近5年間(2018年5月~2023年4月)の資産クラス別の1年毎の騰落率になります。
出典:グローバルAIファンド|投資信託説明書(交付目論見書)使用開始日:2023年6月23日
グローバルAIファンドは、短期間で大きなリターンが期待できる反面、下落幅も大きくなるリスクがあるため安定的な運用を目指す方には不向きなファンドと言えます。
グローバルAIファンドの実績
グローバルAIファンドの実績については、為替ヘッジなし/ありそれぞれ見ていきます(どちらも分配金の提示がない方です)。
下の2つのグラフは、グローバルAIファンドの為替ヘッジなしと為替ヘッジありのそれぞれの設定来からの基準価額と純資産総額の推移です。
<グローバルAIファンド(為替ヘッジなし)>
<グローバルAIファンド(為替ヘッジあり)>
出典:グローバルAIファンド|マンスリーレポート(作成基準日2023年10月31日)
「為替ヘッジなし」「為替ヘッジあり」とも円アメリカドルの為替レートの変動が緩やかな時期は同じような値動きのパターンで推移していましたが、2022年以降は「為替ヘッジ」ありの基準価額が低迷しています。
これは、2022年以降、2023年まだ続く円安の影響によるものです。この間、以下のグラフからも分かるように円安によって円建ての基準価額が上がっていることを考えると、為替ヘッジなしの方が上がっているというよりは、本来株価が下がっているところを円安によって下支えしていると見るのが妥当でしょう。
出典:グローバルAIファンド|マンスリーレポート(作成基準日2023年10月31日)
今後も日本とアメリカの金利差が縮まらず円高になる可能性が低いと予想されるなら、多少の為替変動があっても為替ヘッジなしを選択するほうが良いかもしれません。
類似ファンドや人気ファンドとの比較
グローバルAIに限らず、投資信託を単体で評価するのはなかなか難しいものがあります。そこで今回は同じAI関連ファンドや、カテゴリーを絞らない全米(S&P500)、全世界株式ファンド(いわゆるインデックスファンド)と比較していきます。
[同一カテゴリー]AI関連ファンドと比較
同一カテゴリーである、AI関連のファンドとして「ニッセイAI関連株式ファンド(H無)」と「野村グローバルAI関連株式ファンドBコース」の2つのファンドと比較します。
基準価額、純資産、運用コストと運用実績に関するトータルリターン、シャープレシオ、標準偏差を比較していきましょう。
グローバルAIファンド | ニッセイAI関連株式ファンド(Hなし) | 野村グローバルAI関連株式ファンドBコース | ||
基準価額 | 36,437円 | 32,201円 | 20,068円 | |
純資産 | 4,139.9億円 | 871.4億円 | 9,641.4億円 | |
販売手数料(税込) | 3.30% | 3.30% | 3.30% | |
信託報酬(税込) | 1.93% | 1.89% | 1.71% | |
トータルリターン
(年率) |
1年 | 5.93% | 20.71% | 17.65% |
3年 | 8.25% | 10.14% | 9.98% | |
5年 | 18.47% | 16.39% | 11.70% | |
シャープレシオ
|
1年 | 0.19 | 0.8 | 0.71 |
3年 | 0.29 | 0.43 | 0.45 | |
5年 | 0.65 | 0.71 | 0.55 | |
標準偏差
|
1年 | 31.78 | 25.8 | 24.75 |
3年 | 28.65 | 23.86 | 22.34 | |
5年 | 28.36 | 23.01 | 21.16 | |
運用会社 | 三井住友DS | ニッセイ | 野村 |
※ウエルスアドバイザーの情報を元に筆者作成
純資産(2023年11月24日時点)は、グローバルAIファンド(約4,140億)円が同一分野のファンドを大きく引き離しています(ニッセイAI:約871億、野村グローバルAI:約964億円)。
つまり、AI関連ファンドの中では、グローバルAIファンドは人気が高いと言えるでしょう。
しかし、販売手数料(上限)は3ファンドとも変わりませんが、信託報酬ではグローバルAIが最も高くなります(グローバルAI:1.93%、ニッセイAI:1.89%、野村グローバルAI:1.71%)。
また、トータルリターンについては、5年間で見るとグローバルAI(18.47%)と最も高いのですが、直近の1年は5.93%と他ファンド(ニッセイAI:20.71%、野村グローバルAI:17.65%)に大きく劣後しています。3年でみると差は縮まりますが、それでも8.25%と最も低いリターンです(ニッセイAI:10.14%、野村グローバルAI:9.98%)。
投資効率を見るシャープレシオについては、5年で見ると大差がありませんが、1年間の成績だと、グローバルAIが他の2つよりも大きく劣後しています。ただし、いずれのAI関連ファンドもシャープレシオが1を下回っており、成績としては良くありません。
運用で取ったリスクに見合うリターンを上げたかどうかを測る指標、高いほど投資効率がいい。シャープレシオについて詳しくはこちらで解説
上位組入銘柄(2023年10月31日現在)を比較すると、グローバルAIファンドとニッセイAI関連株式ファンドではかなりの銘柄がかぶっています。
ただし、組入銘柄数は、グローバルAIファンドは70銘柄、ニッセイAI関連株ファンドが39銘柄、野村グローバルAI関連株式ファンドが43銘柄と、グローバルAIファンドが他のファンドに比べかなり多くなっており、また上位銘柄がポートフォリオ全体に占める割合も低く、AI関連銘柄に投資するファンドの中では、分散投資の効果が高そうです。
グローバルAIファンド | ニッセイAI関連 株式ファンド(Hなし) |
野村グローバルAI関連 株式ファンドBコース |
||||
銘柄 | 比率 | 銘柄 | 比率 | 銘柄 | 比率 | |
1 | エヌビディア | 5.4 | エヌビディア | 5.8 | エヌビディア | 7.0 |
2 | メタ・プラットフォームズ | 4.6 | メタ・プラットフォームズ | 5.3 | オラクル | 5.1 |
3 | アマゾン・ドット・コム | 4.6 | パロアルトネットワークス | 5.2 | クラウドストライク・ホールディングス | 4.4 |
4 | テスラ | 4.5 | マイクロソフト | 5.0 | サービスナウ | 4.2 |
5 | マイクロソフト | 4.0 | アリスタ・ネットワークス | 5.0 | クアルコム | 4.1 |
6 | アドビ | 3.3 | アルファベット クラスA | 4.5 | MSCI | 3.9 |
7 | トゥイリオ | 3.1 | トゥイリオ | 3.9 | アリスタ・ネットワークス | 3.9 |
8 | アルファベット クラスA | 3.0 | テスラ | 3.6 | CDW | 3.9 |
9 | ショッピファイ | 2.9 | サービスナウ | 3.6 | コパート | 3.8 |
10 | オン・セミコンダクター | 2.8 | マイクロン・テクノロジー | 3.6 | マイクロン・テクノロジー | 3.6 |
合計 | ー | 38.2 | ー | 45.5 | ー | 43.9 |
組入銘柄数 | ー | 70 | ー | 39 | ー | 43 |
※各ファンドのマンスリーレポートを参考に筆者作成
インデックスファンドとの比較
グローバルAIファンドは「AI」という固有の投資対象を決めている、いわゆる「テーマ型」と呼ばれる投資信託です。
テーマ型の投資信託は、成長性の高い企業を見つけ出すことで、マーケット(株式市場)平均以上のパフォーマンスを追求しますが、ファンドの運用の実力によってはなかなか成果が期待できない場合もあります。
一方で、最近のトレンドは、マーケット全体に投資する「インデックス型の投資信託(インデックスファンド)」です。
インデックスファンドは、株式市場全体に投資するため、分散投資の効果が高く、急に暴落するリスクなどが小さいとされています。また、コストも低く少額から投資できるなどのメリットもあるため、初心者〜上級者まで幅広い層に人気があります。
そんな人気のインデックスファンドの中でも、最も人気が高いのが、アメリカ主要500社の株式の投資を投資対象とした「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」と、全世界の株式を投資対象とした「eMAXIS Slim(オールカントリー)」を比較します。
eMAXIS Slimは、インデックファンドの中でも販売手数料ゼロ、信託報酬も最安値水準となっており、運用コストは、アクティブファンドのグローバルAIファンドと比べて格段に低くなります。
eMAXIS Slimについてはこちらで詳しく解説しています。
先ほどと同様に、基準価額、純資産、運用コストと運用実績に関するトータルリターン、シャープレシオ、標準偏差を比較していきましょう。
グローバルAIファンド | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) | ||
基準価額 | 36,437円 | 24,370円 | 20,919円 | |
純資産 | 4,139.9億円 | 2兆9,241.4億円 | 1兆7,015.1億円 | |
販売手数料(税込) | 3.30% | ゼロ | ||
信託報酬(税込) | 1.93% | 0.09% | 0.06%% | |
トータルリターン
(年率) |
1年 | 5.93% | 9.20% | 10.66% |
3年 | 8.25% | 23.20% | 19.70% | |
5年 | 18.47% | 17.05% | 13.90% | |
シャープレシオ
|
1年 | 0.19 | 0.59 | 0.82 |
3年 | 0.29 | 1.45 | 1.37 | |
5年 | 0.65 | 0.96 | 0.82 | |
標準偏差
|
1年 | 31.78 | 15.68 | 13.07 |
3年 | 28.65 | 15.95 | 14.39 | |
5年 | 28.36 | 17.84 | 16.98 | |
運用会社 | 三井住友DS | 三菱UFJ |
※ウエルスアドバイザーの情報を元に筆者作成
やはり手数料の差は圧倒的です。手数料の安いインデックスファンドの中でも、業界最低水準をうたっているeMAXIS Slimが、圧倒的に低いコストになっています。
また、トータルリターンもグローバルAIが18.47%(5年)と最も高いですが、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の17.05%(5年)と大差ありません。むしろ、1年、3年では、グローバルAIよりもeMAXIS Slim米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim全世界(オールカントリー)が大きく上回っています。
シャープレシオを見ても、1年、3年、5年共、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim全世界(オールカントリー)がグローバルAIファンドを大きく上回っており、投資効率でもeMAXISに軍配が上がります。
価格変動リスクの大きさを見る標準偏差も、グローバルAIファンドが一番値が大きく、振れ幅が大きく=安定していません。
S&P500やMSCIオールカントリーは、投資銘柄数が多く業種や地域(オールカントリー)の分散がされているので、グローバルAIファンドに比べ、今年のような金利上昇局面などに対して耐性が強いとも期待されています。
まとめ
グローバルAIファンドは、今世界で最も注目されている技術であるAIに関連する企業に投資する投資信託です。
グローバルAIファンドに投資するメリットは、プロの目利きで500銘柄以上のAI関連企業の中から選ばれた40~100銘柄の成長が期待できる企業に分散投資できる点です。世界的な企業に手軽に分散投資できるのは、投資信託ならではのメリットと言えます。
デメリットは、成長が期待されているAI分野の投資になるため、新しいAIの技術(ChatGTPなど)への過度な期待や、期待通りに成長しなかった場合の投資家の失望により、基準価額が大きく変動することがある点になります。
- AIに関連する企業に投資
- 最も人気があるのは「為替ヘッジなし/分配金なし」
- 実際の運用はヴォヤ・インベストメント・マネージメント・カンパニー・エルエルシー
- 新NISAん対応するかは要注意当落率が大きく運用は不安定為替ヘッジなしの方がパフォーマンスは良い類似のAI関連ファンドの中では一番人気
- 手数料も高いが長期パフォーマンスも良い
- AI関連銘柄に投資するファンドの中は組入銘柄数も多く分散効果も高い
- eMAXIS Slimなどのインデックスファンドの方が低コストでパフォーマンスも安定
グローバルAIファンドをおすすめできる人/できないか人
グローバルAIファンドは、AI関連投資信託の中では人気が高く、手数料が高いにもかかわらず長期的なパフォーマンスも良くなっています。
ただし、短期(1年)で見ると、同じAI関連ファンドの中でもかなりパフォーマンスが悪いんで、振れ幅(騰落率)が大きい点には注意が必要です。NISAに非対応になる可能性も考慮すると、長期的な資産形成に向いている銘柄ではないでしょう。
中長期で運用した場合、安定感で見てもコスト(手数料)で見ても、インデックスファンドであるeMAXIS Slimにかなり劣ります。また、長期的に大きく儲かる可能性があるかというと、5年のリターンで見ても、eMAXIS Slimと大差ありません。
今後、AI分野の将来性に期待を持っている人、個人ではなかなか探しづらい銘柄を含めて、まとめてAI分野に投資をしたいと考えている人、AI関連分野の企業が世界を牽引すると考えている人にはおすすめできますが、基準価額の値動きが小さく安定した運用をしたい人にはおすすめしにくい銘柄です。