2023年の皆さんの運用はどうでしたか?
2023年は日本の株式市場は非常に好調な一年でした。この1年間の運用が上手くいったという人も少なくないと思います。
さて、そんな2023年も終わり、2024年が始まりました。
年始から痛ましいニュースも多かったですが、2024年に入っても株価の上昇が止まりません。
日経平均株価の上昇は留まるところを知らず、1月12日時点では、4日連続で値上がり幅が2000円を超え、一時3万5000円台後半に達するなど、バブル期の1990年2月以来およそ33年11か月ぶりの高値を更新しています。
結果、東証の合計時価総額がドル建てで3年半ぶりに中国の上海証券取引所を上回りアジアで最大規模となりました。
個社単位で見ても、任天堂(7974)や日立(6501)が初の時価総額10兆円を突破しており、好調の波が伺えます。
出典:日本株 日本企業時価総額上位ランキング(2024年01月12日 15:51更新) – 日本経済新聞
2024年からNISAの制度も新しくなり(通称:新NISA)ますます投資界隈は活発になることが予想されます。
新NISAの影響もあってか、低コストがウリのeMAXIS Slimシリーズの中でも人気がある「オールカントリー(通称:オルカン)」が、1月9日のわずか1日で1000億円以上の資金流入があったとされています。
これは2023年12月、1ヶ月間の資金流入1088億円に匹敵する勢いです。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を含めた、eMAXIS Slimシリーズの全解説はこちらの記事
2024年の相場がどうなっいくのか予想していきましょう。
2024年最新|注目株価ニュース
- 日経平均がバブル期以来33年ぶりの3万5000円超
- 株価の上昇に伴い時価総額10兆円超企業が続出
- 東証の時価総額合計が3年半ぶりにアジア首位
- 新NISAスタートで、eMAXIS Slimオルカンに1日で1000億円流入
2023年振り返り
2023年は、投資家にとって追い風となる1年となりました。
年初2万5973円だった日経平均株価は、5月3万円の大台を回復し、11月にはバブル崩壊以来の高値(3万3853円)を更新しました。
年末には3万3464円となり、「「しています。
日経平均の年間プラスは2年ぶりで、これは、年間の上昇率で歴代第7位、上昇幅は歴代第3位となっています。
株価が好調だった背景として、やはり「円安(ドル高)」の影響は大きいでしょう。
一時1ドル150円を突破するまで円安となった影響もあり、企業の業績が押し上げられたこと、相対的に日本の株価が割安だったことで海外から大量の資金流入(買付)があったことが、2023年の株価上昇の主要因として考えられています。
また、新型コロナウイルスも収束し、特に外食産業や、レジャー産業などを中心に、コロナ禍以前の経済活動が戻ってきたことも株価上昇の後押しになりました。
その他、東京証券取引所による企業への資本効率の改善要請(株主への利益還元や、ROIの向上、親子上場の廃止といった、資本効率を高めることを推進する動き)も、国内外の株主への好材料として働いています。
2023年振り返り
- 株価は急上昇し3万3000円超(年間で+28%)
- 株価好調の背景は、円安とコロナ禍の収束
- 海外からの資金流入が株価を後押し
2024年相場予想
さて、では肝心の2024年の相場予測を見ていきましょう。
日本国内の個人投資家にとって2024年最大のニュースは、やはり新NISA制度のスタートでしょう。
今までの精度よりも、投資枠(非課税枠)が拡大し、18歳以上であれば原則誰でも年間360万円、最大で1800万円までNISAの枠を活用することができます。
そんな新NISAの枠拡大によって、市場には大量の資金が流入していますが、今国内で流行っているのはインデックス投資です。
インデックス投資とは、特定の日経平均やTOPIX、S&P500などの、インデックス(経済指数)に連動するようなものに投資することです。
インデックス投資の特徴として、手数料が安く、手軽に分散投資ができて、リスクが小さいと考えられている点があります。
先述のeMAXIS Slimシリーズや、SBIバンガードなど、純資産総額/資金流入の多い人気投資信託ランキングの上位には、インデックス投資が名を連ねていま。
そんな中でも特に人気なのが、全世界株式(オールカントリー/通称:オルカン)や、全米株式などの海外のインデックスを対象にしたものです。
つまり、2024年に入っても、日本人の資産は、主に海外(特にアメリカ)の株式を買っているため日本の株価への影響はそこまで大きくないと考えられます。
一方で、日本の株式市場には、今海外(世界中)から買いが殺到しており資金が流入しています。
その背景には、急激な円安によって、日本の株式が相対的に割安になり、海外の人から見て買い時にあることや、アジアの中で中国経済への不信感が高まり、今まで中国に注がれていた資金が日本に流れてきていることなどが考えられています。
そんな日本の株式市場ですが、今年2024年がどのようになっていくのか、まずは様々な意見・見解を見ていきましょう。
2024年有識者相場予想
- 2024年末の日経平均は3万8000円(池田雄之輔氏ら/野村証券)
- TOPIXは2024年末までに2378→2650(ブルース・カーク氏、建部和礼氏/GSグループ)
- 年末に日経平均4万2000円(広木隆氏/マネックス証券)
この他にも様々な予想が上がっていますが、これを見てもわかるように、全体的に見て2024年の日本株式市場への予想は、概ね強気=上がる見込みが高いと考えている人が多いと感じられます。
NewsPicksがまとめた、有識者26人の予想の中央値を見ると、安値31000円高値36250円とやはり強気の予想となっています。
その背景には、2023年に株価上昇させたデフレからの脱却や資本効率の改善要請が、引き続き株価に対してプラスに働くとの考えがあります。
ただし、もちろん強気の見方をしている人たちだけではありません。
2024年の相場を予測する上で、懸念材料となるのはやはり為替です。
アメリカを中心とした世界経済の成長鈍化などによって円高にシフトすれば、当然日本株の値動きにも影響します。
2024年11月に行われるアメリカ大統領選挙などは要注目で、アメリカ経済の動向も合わせて注意する必要があります。
そのほかにも、2010年のETFの買い入れ開始以来はじめて、日銀がETFの売りに転じたことなど、注意するべき事項は様々あります。
著名な有識者をはじめ、多くの専門家が強気の予想をしていますが、あくまでも予想であり、決して確実なものではありません。
また、相場全体を読むことも大事ですが、長期的な資産形成においては、短期(数ヶ月〜1年以内)の上げ下げにあまり振り回されることなく、安定して長期保有(buy & hold)することも重要です。
2024年も、試行錯誤しながらコツコツ着実に資産を増やしていけるよう、また皆さんの資産形成の参考になるような情報を発信していきたいと思います。
[参考情報]
- Bloomberg
2024年日本株、野村やゴールドマン、モルガンS強気-史上最高値接近 – - NewsPicks
【徹底予想】円安160円、株価4万円も?2024年相場はこうなる - トウシル 楽天証券の投資情報メディア
日本株、2023年相場の振り返りと2024年のざっくり見通し~「調整」の場面をうまく利用したい年に~ - マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア
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