X(旧Twitter)などで、おすすめ投資情報などを調べてみると、最もよく目にするのは、
- 全米株式
- 全世界株式/オールカントリー(通称オルカン)
の2つでしょう。
ですが、これらの2つの次に来る投資先として「中国」への投資をおすすめします。
- 全米/オルカン投資の限界が近い理由や
- なぜ今中国への投資がおすすめなのか
- 中国投資のリターンやリスク
- 中国株式に投資するおすすめの方法
などについてまとめて解説していきます。
インデックス投資がおすすめされてきたワケ
ここ数年、世間一般で投資熱が高まる中、最もおすすめされてきたのは「インデックス投資」でしょう。
インデックス投資とは、特定のインデックス=指標に連動する銘柄(投資信託)に投資する方法。
インデックス投資の魅力は
- 個別銘柄を選ぶ手間がない
- 特定の企業の業績に左右されない
- 少額から始めやすい
- 低コスト
など様々あり、投資初心者でも始めやすいなどの理由から、多くの投資ビギナーにおすすめされてきました。
中でも、世界経済を牽引するアメリカの「全米株式」と「全世界株式(オールカントリー, 通称オルカン)」の2つをインデックスとする銘柄が人気があり、純資産総額でも上位を独占しています。
インデックス投資は、基本的にどの投資信託を選んでもほとんどパフォーマンスに差がないため、銘柄選びのポイントは「手数料」や「NISA対応」などになります。
数あるインデックス銘柄の中でも、特に人気があるのが「楽天VTI」や「eMAXIS Slim」のシリーズで、これらの手数料比較などは注目のポイントでした。
インデックス投資の注意点と限界
確かにインデックス投資には様々なメリットがあり、特に投資初心者にはおすすめできます。
実際、日経平均株価は、コロナ禍以降右肩上がりに推移しており、2020年3月の約16,500円台から、一時は33,700円を突破するなど、わずか3年で最大で2倍以上の成長を見せています。
アメリカの代表的な株価指標であるS&P500も、同じ期間で最大約2倍と同程度の成長をしています。
この間に投資を始めた人の中には、インデックス投資でかなり儲かった/資産を増やした人もいるでしょう。
ですが、ここに来てどちらのインデックスにも急ブレーキがかかっています。
今年の7月ごろまでは順調に推移し、33,500円を超えていた日経平均株価は、10月に入り一気に落ち込むと、10月4日現在、30,500円近くまで10%近く急落しています。
同様に、夏ごろまで4,500〜4,600ポイント付近にあったS&P500も、10月4日現在4,200ポイント台まで下がっています。
株価が下がっている背景にはFOMC(アメリカの中央銀行)による利上げの発表や為替の影響などが考えられますが、最大の要因は過熱した市場に対する調整の動きも入っているためというのが私個人の見解です。
金融の世界では「株式市場はコツコツ、ドカン」と言われており、コツコツ長い時間をかけて少しずつ成長し、定期的にドカンと下がるとされています。
ここ2、3年順調に伸びてきた日経平均やアメリカの株式市場(S&P500)にもこの「ドカン」はいずれやってくるでしょう。
それを含めても10年、20年と資産運用を続けていくのであれば、インデックス投資は悪くないですが、今後数年のうちにインデックが下がることが危惧されるのであれば、何もせずに受け入れるのではなく、他の投資先に資産を散らして損失を回避する方がよいと思います。
このように日本やアメリカの株式市場の天井が近く、他の投資先が必要になってきたこの場面でおすすめなのが中国株式市場への投資です。
いきなり「中国株がおすすめ!」と言われても、このように思う人もいるかもしれません。
「なんで中国株がおすすめなの?」
「中国株って本当に伸びるの?」
「中国ってなんか怪しそう。リスクはないの?」
結論から言ってしまうと、中国株式市場には、圧倒的な成長見込みがあり、世界的にそれが後押しされる傾向にあります。
また、中国経済や中国株に不安を感じる人もいるかもしれませんが、中国株式は暴落するリスクがとても小さく、ポートフォリオにおいても高い効果を発揮します。
なぜ中国株式への投資が今こんなにもおすすめなのか、順を追って解説していきます。
中国株への投資がおすすめの理由
では、中国株への投資がおすすめな理由・ポイントを解説していきます。中国株は、単に成長する=儲かるという側面だけでなく、実はリスク管理の面においてもポートフォリオに組み込む価値があります。
中国への投資がおすすめのポイントには
- 高い経済成長によるビッグリターン期待できる
- 株式市場が成長することで更なる株価向上が期待できる
- 実は低リスクで暴落の心配も少ない
- 分散投資の効果が高くポートフォリオが安定する
などがあります。
中国には大きな伸び代がある
中国株式への投資がおすすめの理由は、なんと言っても大きな成長見込みがあることです。中国株式市場は、これからどんどん成長・発展していくと考えられています。
中国経済が、今勢いづいていることは多くの方が認識しているでしょう。コロナ禍前には、多くの中国人富裕層が日本で「爆買い」し話題になっていましたし、サービスやテクノロジーにおいても、世界をリードする企業が数多く生まれ・成長してきています。
世界的な企業としてアメリカのGAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)やMicrosoftなども有名ですが、その対抗として中国のBATH(Baidu, Alibaba, Tencent, Huawei)にも注目です。
中国企業の業績が良くなるということは、それだけ経済も成長し、株価も上がる可能性が高くなるということです。つまり、中国株式に投資することで大きな利益・リターンが期待できます。
すでに好業績を記録し、世界的な企業が数多くある中国株式市場は、今後の成長が約束された、いわば「勝ち確」の市場と捉えることもできます。
中国企業/経済がまだまだ成長する見込みがある根拠として、技術力に加えて、圧倒的な人口の多さや、国土の広さ=資源の多さなども背景にあります。
中国経済のポイントについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
中国は株式市場が未成熟である
中国株式市場についてどんなイメージがあるでしょうか?
「中国国内の閉じた(クローズド)なマーケット」
「海外からは投資しにくい」
「日本だけでなく欧米の投資家もあまり投資していない」
こんなイメージがあるかもしれません。
このように、世界の金融市場から距離があり、周りもあまり手を出していないと、イコール投資魅力がない(良くない)もの、と考えてしまう人がいます。
確かに、現時点ではアメリカと中国の関係性や、それぞれの国民の思想などを理由に、そこまで盛んに投資は行われていません。
実際、中国株式市場の外国人投資家比率は約5%と非常に少ない割合です(日本は約30%)
ですが、ここまでの大国に発展し、すでにGDPで世界2位となり、数年のうちにアメリカを抜き世界1位の経済大国になると言われている中国株式市場を世界が放っておくわけではありません。
事実、少しずつですが、中国株式市場は世界に解放され、海外の投資家が参入してきています。
今まで中国国内の資本だけで支えられてきた中国株式市場に世界中から資本が投下されるようなことになれば、当然株価は大きく跳ね上がることになるでしょう。
特に機関投資家や国家レベルの組織などが中国に投資するのにはまだまだハードルが多く時間がかかるかもしれません。そこに先んじて、そういったしがらみのない個人で先に参入することができれば、大きなリターンを得られるかもしれません。
投資初心者の中には「皆んなが投資しているものに投資したい」と考える人もいるようですが、これには注意が必要です。
多くの人が投資しているもの=良い投資先と思ってしまうのかもしれませんが、既にたくさんの投資家が集まっているということは、それだけ株価が上がり割高になっているということです。
割高になってしまった銘柄は、あとは落ちるしかありません。
投資の世界ではこれから/次に来る銘柄に投資するのが大原則です。
中国株の暴落リスク
大きな伸び代/成長見込みがある中国株式市場ですが、いわゆる新興国株への投資のようなハイリスク・ハイリターンな投資と勘違いしてしまう人もいるかもしれません。
ですが、実は中国株式にはそこまで高いリスクは無いと考えています。
なぜなら、先述のように、中国株式市場は未成熟であり株価は割安な状態になっているためです。中国株式の割安具合を、日本やアメリカなどと比較してみましょう。
PER | PBR | 時価総額 | |
中国 | 11.5 | 1.3 | 2兆ドル |
アメリカ | 23.2 | 4.4 | 39.2兆ドル |
日本 | 14.6 | 1.4 | 4.1兆ドル |
ヨーロッパ | 13.3 | 1.9 | 10.2兆ドル |
アジア・パシフィック | 14.1 | 1.4 | 6.8兆ドル |
エマージング国(新興国) | 11.8 | 1.7 | 6.3兆ドル |
先進国 | 18.8 | 2.9 | 58兆ドル |
全世界 | 17.8 | 2.7 | 64.2兆ドル |
参考:世界各国のPER・PBR・時価総額 (2023年08月) – myINDEX
単にPERとPBRを比較しただけですが、日本やアメリカだけでなく、ヨーロッパやアジア全体、新興国の平均と比較しても中国の株価は非常に割安であることがわかります。
つまり、中国株式には、これ以上暴落する余地がなく比較的低リスクな投資先とも言えるのです。
今後もし中国株が暴落するとしたら、中国国民が中国を見限るなどのケースしか考えにくい状況です(愛国心が強い中国人が中国を離れるとは考えにくいと思います)。
ポートフォリオにおける価値
中国株式への投資は、成長性・安全性のどちらの面においても価値がありましたが、実はそれだけでなく、投資家のポートフォリオにおいても大きな価値があります。
資産運用をする中で、投資先を複数にする分散投資は基本であり非常に重要です。様々な投資先に資産を分けることで、特定の銘柄の暴落による損失リスクを軽減し、安定した資産運用ができるようになります。
分散投資の有効な方法としてインデックス投資があり、そのせいもあって「全米株式」や「全世界株式(オールカントリー)」などが人気でした。
例えばS&P500に連動するインデックスファンドに投資する場合、アメリカの500社に分散投資しているのと同じような内容になります。
もちろん全米株式や全世界株式も有効なのですが、ここで注意しなければいけないのが、どちらもアメリカ株式市場の影響を強く受けるということです。
今や、世界の株式市場のシェアは6割以上は米国です。また、それに次ぐ2位の市場である日本株式もアメリカ経済の影響を大きく受けています。
参考:世界各国のPER・PBR・時価総額 (2023年08月) – myINDEX
つまり、全米にしろ全世界株式にしろほとんどアメリカ依存の投資になっており、リスクが分散されているようである程度の偏りがあります。
そこで重要になっているのが、アメリカとライバル関係にある中国です。中国株式市場はアメリカ株式の影響をあまり受けません。
このように互いにあまり干渉しない(影響を与え合わない)投資先を組み込むことで、分散投資の効果はさらに高まり、より安定したリスクヘッジができるようになります。
この円グラフからも分かるように、中国の市場規模はまだまだ小さいままです。もし仮にGDPで肉薄する米国に近しいサイズにまで成長すれば、市場規模は約20倍、単純に株価も20倍近くまで高くなることが期待されます。
中国に投資するおすすめの投資先/投資方法
中国株式に投資するメリット・価値を改めて確認してみましょう。
- 企業の業績・経済成長に対して株価が上がっていない
▶︎ 今後大きく成長する余地がある - 中国国内の資産だけで支えられている
▶︎ 外国資本が入ってくることで市場の拡大がある - 割安のまま放置されている
▶︎ これ以上下落する余地がないため、損失リスクも小さい - アメリカの景気動向の影響を受けにくい
▶︎ アメリカだけに依存しない分散投資の効果がある
そんな中国株への投資ですが、具体的にどんなものに投資したらいいのかわからない方のためにおすすめの投資先を2つ紹介します。
中国株式投資銘柄(投資信託)
中国に投資する最も簡単な方法は、中国株に連動する投資信託を通じて投資する方法です。
中国企業の中にも世界的に有名な企業はありますが、日本の企業のように身近ではないため、よくわからない人がほとんどだと思います。情報収集をしようにも、英語以上に言語の壁は厚く、難易度が高いはずです。
そうなった場合、やはりインデックス投資をして、中国株式市場全体に賭けてしまうのが一番簡単です。
中国株式市場に投資する銘柄(投資信託)は各社いろいろと出ているので、対象の株の種類や業種、レバレッジなどを基準に選ぶ必要があります・
中国投資ヘッジファンド
もう一つの方法が、中国への投資を専門にしているヘッジファンドを通じて中国株式に投資をすることです。
投資魅力の高い中国株式市場に早くから注目しているヘッジファンドを通じれば、より簡単に中国株式市場に投資することができます。
なかでもおすすめであるオリエントマネジメントというヘッジファンドは、今まで新興国株投資などで何度も成功を収めてきた優秀なファンドマネージャが率いており、既に高いリターンを出し始めています。
オリエントマネジメントというヘッジファンドは単に投資魅力の高い中国株式に投資して運用しているだけでなく、その中でより割安で安定した銘柄を見出し、また中国市場に有利なシンガポールにも拠点を構えるなど、中国投資を専門とするだけの様々な強みを持っています。
そんなオリエントマネジメントについては、こちらの記事でも詳しく分析・考察しています。
ただし、オリエントマネジメントは私募のヘッジファンドであるため、最低投資金額が1,000万円だったり、証券会社経由でなく、直接問い合わせると必要があるなどのハードルがあるため注意が必要です。
さいごに
中国株式への投資の魅力や具体的なおすすめの投資先について解説してきました。
ここまで説明してきた通り、中国には大きな投資魅力がありいち早く投資に着手することで周りに差をつける大きなリターンを得られる可能性が十分にあります。
また、実はリスクもそこまで高くないと考えら得るので、アメリカ株式に大きく依存した昨今の全米・オールカントリーへのインデックス投資が頭打ちになる前に乗り換えるのはかなりおすすめできます。
ただし、中国株式に関する投資信託にはNISAに対応しているものがありません(※2023年10月5日時点)また、ヘッジファンド『オリエントマネジメント』もNISAやiDeCoなどの制度を適用することができないので注意が必要です。
中国株投資にNISA/iDeCoは適用できませんが、併用することはできるので、こちらは引き続き日本株や全米株式などで運用することをおすすめします。
投資は、周りがまだ手を出していない領域に先に着手することで、先行者の優位を活かして莫大なリターンを得ることができます。
中国株式市場はまさに次の宝山になり得るかもしれません。
※今回紹介した中国への投資は確実な利益を保証するものではありません。投資先を検討する際には、必ず自己責任・自己判断でするようお願いいたします。